オランダ、ベルギー、EU、チューリップバブル

オランダ、ベルギー、ルクセンブルクはベネルクスとして一つにくくられがちである。しかし違いはある。

ゲルマン、プロテスタントのオランダは食事がいまいち。合理的で質素禁欲だから。道は欧州で一番走りやすい。一方でラテンでカトリックのベルギーは食がおいしい。しかし道はガタガタ。ルクセンブルクはガソリン安い、、、ってそれは特徴なのか。

オランダ第一の都市、アムステルダム市内はどうにもこうにもマリファナの匂いがすごい。コーヒーショップというのはカフェではなく、マリファナを買って嗜む場所のことである。正直マリファナの匂いに疲れたよ、この街では。そして街全体が低地で平坦。なので自転車が多い。

デンマークのコペンハーゲンよりも多い。

アムステルダムはこじんまりとした街である。人口は80万人、都市圏含めると220万人。そんなにたくさん見所があるわけではなく、一番の人気スポットはアンネの日記で有名なアンネフランクが隠れていた家。ウェブ予約は常に満員で、直接行って並ぶと一時間半位待つので諦めた。

アンネ一家はユダヤ人で、ナチスの迫害を逃れるために、アムステルダムの一軒家の裏側に隠れ住んでいた。僕はアンネの日記を読んだことがなかったのでアムステルダム滞在中に読んでみたのだが、正直読んでいて疲れた。。
あまり変化のない隠れ家での日記が大半を占めるし、まだ10代前半なので仕方ないのだが、文句ばっかりである!特に母親に対しての文句と、同居している他の家族に対する文句。
父親の文句も書いてあったら、この本は出版されなかったと思われる。アンネ一家は最終的には密告によりナチスの秘密警察たるゲシュタポに捕まって強制収容所に送られて、父親以外は亡くなったからだ。この事実は重い。

そして文句ばっかり言う人とは一緒に働けないし、生活するのは厳しいなと改めて感じた。

ベネルクスは常に雨が降ってる。少量の雨だと誰も気にしていない。これはロンドンやアイルランドも一緒だったけど。ザーンセスカンスという旧き良きオランダの風車がたくさんあるところにも行ったが、曇っていた。

花卉とバブル

アムステルダムには花卉を売っているマーケットもある。

これを見ると1637年のチューリップ投機を思い出す。チューリップの球根一つが最盛期には当時の職人の年収×10倍になっていた。今から振り返ると意味が分からない。なぜそこまで値段が上がったのか・・・それはみんなが値上がりすると思っていたからである。
バブルの形成過程と言うのはいつも一緒で、

①一握りの人が買い始めて値段が上がる→②噂が広まり値段が上がる→③多くの人が買って値段が上がる→④初期に買った人が売るので一旦値段が大幅に下がる→⑤安くなったと言って値段が上がる→⑥今度こそ本物だと言って値段が上がる→⑦ついに誰もが買い出す→⑧ある日崩壊が始まる・・・

崩壊が始まると速い。

日本発のグローバルファンドは少ない。。

旅行中、日本企業で海外で働いている人と会うことが多い。ちょっと思うのが、メーカーの人は楽しそうで、金融の人はそうでもなさそうということ。勿論人により差はあるが。

メーカーだと売るべきものがある。日本のものや日本の製造技術は外国の人にもそれなりに優れていると思われているので、現地の販売現場でも工場でも敬意を払われている。

一方で金融だと、日本の金融技術は外国に比べて優れているとは思われていない。そうすると現地人も日本人を営業の場で積極的に使うかと言えばそうはならない。明らかにコネクションのある現地人が有利である。勿論言語の面でも。例えば金融やっててオランダ語話せる日本人なんてほとんどいないだろう。割合で言うと江戸時代の方が多かったかも知れない。

金融での日本人のセールスポイントと言えば、日本のお金を引っ張って来られる、あとは日本企業を紹介出来る、ということである。そして前者の日本のお金は高値を払ってくれるイージーマネーと思われていて、更に言えば日本の投資家は馬鹿にされている。むむむ。

あと、日本発のグローバルファンドは上場株でも非上場株の世界でもほとんどない。日本の金融機関はグローバルファンドにたくさんLP出資しているのだが、ファンドで日本拠点で直接投資というのは残念ながらほぼ聞かない・・・。むむ。やろうと思えば出来ると思うが。

ブリュッセル

ベルギーのブリュッセルはEU本部がある。他にEUの拠点はフランスのストラスブールとルクセンブルクにあって、ブリュッセルは本部であるものの色々な議論はストラスブールで行われることも多い。

ブリュッセルはちょいちょいテロの対象になっているので、市内の警戒は厳重だった。最近だと車で群衆に突撃するテロが多いので、イベントに通じる道をパトカーで物理的に封じていた。

EU議会

EU議会は国ごとではなく政党ごとに座る。そして議会では24言語を同時通訳している。下記写真の上の方の席は全て通訳席。

EU議会の近くにあるEU博物館はヨーロッパの近代史を追える。歴史博物館は展示の仕方が新しい。言語による表記は一切なく(やろうとすると24言語カバーしないといけない)、全てタブレットまたはスマホでカバー。しかも情報量がとんでもなく多い。

そしてこの博物館は驚きの展示物が幾つかあった。まず、第一次世界大戦の引鉄になったピストルが置いてあったのにはびっくり。あと八万ページのEU法。これはネタとしか思えない。

EUではEUを維持するために、域内の住民から一年間に3€を取っている。EUが域内で向上を目指しているものは幾つかあり、平和、人の流動、ものとサービスと資本の流動、共通通貨ユーロ、人権、ワンボイスでの対外交渉。

そしてEUは気候変動にも強い問題意識を抱いていて、EUのパンフレットを見ると上位に掲げられている。オランダ始め一部の国は低地にあって、地球温暖化に伴う海面上昇で国土が困ったことになるからだろうか?対策は出来ていて大丈夫という説もあるが。

僕は地球温暖化は国によって反応が違って当然と思っている。例えばシベリアを農地として活用出来る可能性があるロシアは地球温暖化は歓迎しているはず。日本は北海道が更に肥沃な土地になるかも知れない。そもそも地球は一万年前までは氷河期だった訳で、気候は常に変動している。。。以前に地球温暖化につき色々調べたのだが決定打はなく、正直この問題とされていることが問題なのか・そうではないのか良く分からなかった。ので僕の中では結論は出ていない。そして経済性が伴わない場合のクリーンテックなるものは投資のテーマとしてはいまいちだと思っている。KPCBはこれで痛い目を見ていた。

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