レアルの試合観戦と、カタルーニャ独立問題

前回「失業率17%超えるが物乞いが少ないスペインの不思議」の続き。

マドリッドで、高校の友達とレアルマドリッドの試合を観た。僕は中高はサッカー部である。大学の時にもサッカーサークルに入っていた。しかしサッカーの試合を観るのがすごく好きという訳ではない。理由は、試合時間が長いから。正直ゴールシーンだけで十分・・・。自分でやる分には楽しいんだけれどね。

一方で競馬は短いところがとてもよろしい。事前の準備は膨大、400年の血統の積み重ねがあるのにも関わらず勝負は長くて3分である。いいですね! 

中々決まらない試合日程

レアルの試合を観るってことは三ヶ月くらい前から決まっていたのだが、まず試合開催日が10/1日曜日なのか、9/30土曜日なのか、中々決まらなかった。決まったのは試合日まで一ヶ月切ってからである。なぜこんなに決まらないのか??謎過ぎる。

結局試合開催日は10/1。9/30だと友達は参加出来なかったので危ないところだった。そして一般のチケットがウェブで取れる様になるのが試合前週の9/25月曜日、スペイン時間で朝10時からである。一階席はばらばらとした席しか余っていなかったので、二階二列目を6連番で確保。一席140€(約18,000円)となかなか良いお値段。

試合開始は20:45からと遅め。入場はその一時間半前から。レアルの本拠地、サンティアゴ・ベルナベウにはオフィシャルショップがあるのでそこにも行った。僕は足が速いのでその点だけ似ているベイルのユニフォームを買ってみた。そしたらベイルは怪我でベンチ入りすらしていないことが判明・・・!やはりロナウドが正解だったか。

僕のプレイスタイルも最近はインザーギやロナウドに近くなっている。走るのが面倒くさいので前線でディフェンスの裏をひたすら取ろうと待ち構えるスタイル。。。だがテクニックはない。しかもフルコートは広すぎるのでフットサル専門。。

さていきなり試合結果だが、レアルが2-0で勝った。相手はエスパニョール。正直戦力差があり過ぎ!特に前半はほとんどレアルがボールをキープしていた。エスパニョールのチャンスは一回ポストにあたったくらい。思った以上にスペインサッカーは格差がある。これでいいのかスペインサッカー。

レアルのファンはゴール裏に陣取っており、そこだけやたら白かった。白はユニフォームの色である。一体感半端ない。田村ゆかりのコンサートを思い出したよ。行ったことないけど!
サッカー専用競技場なので、ピッチと観客席がとても近いのは良かった。

10/1と言えばカタルーニャの独立投票をやっていた時である。この日、バルサは無観客試合だった。僕が観戦したレアルとエスパニョール(カタルーニャのチーム)の試合でもスペイン一体の印であるスペイン国旗を掲げる人が多くいた。

バルサの本拠地、カンプノウ

バルセロナではバルサの本拠地、カンプノウにも行ってみた。
 
 
五年前のメッシは可愛かったのに今は金髪+ヒゲでかなりいかつくなっている。なぜそうなってしまったのか。そしてバルセロナはサッカーだけでなく、女子サッカーやバスケやホッケーのチームも持っていることが判明。ピッチには鳩ぽっぽがたくさんいた。芝食べてた。鳩はどこの国でも見かける最強の生き物である。

カタルーニャ独立問題

カタルーニャ独立に賛成しているのは投票した4割のうちの90%。メディアは火の手が上がっているところを煽っているが、実際騒いでいるのは一部だけ。
というのがマドリッドでの評判だった。これは報道もマドリッドのスペイン人も同様の見立て。そしてスペインは一つだ!という集会も行われていた。
 
(マドリッドでの集会) 
 
実際に現地バルセロナに行ってみると、意外や意外、思ったより独立運動が盛り上がっている!10/3日曜日にマドリッドからバルセロナに移動したのだが、ストライキで公共交通機関はほぼほぼ動いていなかった。タクシーも極端に台数が少ない。
 
スペインはUBERはちょいちょいいるのだが台数少なめ。楽天も金を出しているスペイン発祥のCabify(キャビファイ)の方が少し多いかな?しかし楽天は海外の投資先に微妙なのが多いな。Cabifyは何とかなるかも知れんがViberは勝った時から微妙な立ち位置だ。最近は他の海外投資先も撤退ばかりだし。そういや現在のバルサのユニフォームにおける胸の位置を占めているのは楽天である。これは意外に合っている気がした。
なおタクシーアプリで最も台数が多いのはただ単純にアプリで本物のタクシーを呼べてカード決済出来るMytaxiである。
 
上述の通りタクシーストライキのせいでバルセロナの空港からはエアポートバスで移動したのだが、それも市内中心部の端っこで停車。そこからホテルまでは20分くらいはかかった。
 
 
バルセロナの街中に出てみると、カタルーニャの旗を掲げた人がたくさん。旗をマントみたいにして羽織っている。そしてデモも大盛り上がり。何言っているかは分からないが。。。夜10時になるとみんなで音を立てるのが恒例になっているらしく、うるさい。フライパン叩いている人もいるらしい。カンカンカン!!!
 
そういえば道ばたに大量に落っこちていた10/1の住民投票で使われた投票用紙を拾ったので載せておく。
(Siにチェック入れれば賛成!)
 
10/4月曜の朝になってみると前日閉鎖されていた道も普通に車が走っていた。その後は特に何もない一週間で、10/10日曜は反対に独立反対派がデモをやっていた。これもすごい人出。カタルーニャ旗とスペイン国旗両方を掲げている人、スペイン国旗を身にまとっている人が多かったが、EU旗を持っている人もいた。
 
騒ぎ方は10/3の独立派多数の時と10/10のスペイン残留派の時もそんなに大差ない。カタルーニャ独立派も反対派もお互いを尊重している様に見える。 カタルーニャ人としては、中央政府の投票所封鎖や警察の動員といった実力行使を止められなかった州政府にも文句がある模様。
そして老若男女、政治に対して意見を持っている。 以前中南米旅行中「ナスカの地上絵、ハードなツアー」でも同様の感想を僕は持った。
そういや新興国に行くと、生活に対する政治の影響って大きいから、政治が話題になることが多い。ペルーの家庭でも頻繁に与党がいい野党がいいと政治が議論になることが多いらしい。日本だとあまり政治の議論って表立ってはしないよね。これは不思議だなと思う。ただ政治の議論って自分の信条と結びついていて、議論しても結論が出ないことが多く、あまり話に出さない方がいい場面も多いな。
でも、これはUSでもヨーロッパでも同じだった。みんな意見は持っている。日本だけ意見がそんなに無いのだろうか??または意見が有っても口に出さないだけだろうか。確かに日本だと政治に関し色々発言している人は「何だかあいつはやばそうだぞ」と見なされることが多い気がする。この見方は議論を封鎖してしまうので気を付けようと思う。
 
さてカタルーニャ独立問題が今後どうなるのか、、、マドリッドにいる人が思っているよりは独立運動は盛り上がっている。
とは言え独立ということにはならなさそう。理由は、独立してもカタルーニャがEUに加入出来る可能性は低いという点である。カタルーニャにとってデメリットが大き過ぎる。
スペイン中央政府としての態度は独立してくれるな、ということの一点張りだと思うが、国全体にとって正しい方向に物事が進むはずである!という発想はこの種の動きの先行きを考える上であまり意味がないことはBrexitやトランプによって証明されている。
 
仮にカタルーニャ独立と言うことになるとスペイン国債売りは起きるだろう。カタルーニャは稼いでいるからだ。一方でユーロへの影響はどうだろうか、一時的に対ドルで売られるかも知れないが、長く続くインパクトはないと僕は考える。
 
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