クロアチアのザグレブからロンドンにフライトで移動。その後ロンドンから南アフリカのケープタウンへ。長距離フライトは世界一周航空券のファーストクラスなのだが、正直段々飽きて来た。でもブリティッシュエアウェイズのこの便は機材が古めでビジネスだとフルフラットに出来なさそうだったので良かったのか。とはいえファーストはビジネスに比べて割高。
ケープタウンは平和でのんびりしていた。働いている人も金曜午後になるとそわそわしだして、3時くらいにはみんな飲みに行ってしまうらしい。
そしてここまで来るとアジア人観光客は減って来る。ヨーロッパからの観光客はたくさんいるけど。
経済格差は治安を悪化させる
南アフリカと言えば悪名高きアパルトヘイト、人種隔離政策をやっていた。例えば、、、ケープタウンの第6地区というところに黒人は多く住んでいたのだが、街の真ん中だったのでちょっとどいてくれる?ということでいきなり郊外へ強制移住させられた。この実話をベースにしたエイリアン映画が第9地区。低予算映画だけどヒットしていた。僕も観に行った。当時は第6地区のことは知らなかったけど。
いまでも郊外のタウンシップに住んでいる黒人は多い。そしてこの街、どこもかしこもヒッチハイクしようとしている人がいる。一方で白人中心に金を持っている人は持っていて、大豪邸やゲーテッドシティの中に住んでいる人も多い。格差がすごい。ブラジルのファベーラを思い出した。治安が悪いのも残念ながら一緒。格差は治安悪化を増幅する。
それが最も極端に現れたのがヨハネスブルクだろう。ネットの情報だと世界最恐都市やら最凶都市だの、住民が護身のためにハイエナ飼っている(さすがにこれはネタだと思うが)等書かれている・・・。僕はサントンというオフィス街しか歩いていないので正確なところは分からない。ダウンタウンはやばそうなのでさすがに回避した。2010年のワールドカップ後、ヨハネスブルクの治安は良化しているものの、まだふらふらと出歩ける状態ではない。日本人は金持っていると思われているので狙われやすいのだ。
このヨハネスブルクの空港はアフリカ大陸南部最大のハブ空港であるため、結局3回も行くことになった。
テーブルマウンテンと喜望峰
ケープタウンではテーブルマウンテンに登ったけれども霧がかかっていて何も見えず。下界が見えたら綺麗だろうなーという想像をして終了。
その後ケープオブグッドホープ、喜望峰にも行った。喜望峰というのは良い訳だと思う。ユーラシア大陸の最西端ロカ岬に比べて植生も豊富でとっても素敵なところ。
レンタカーで行ったのだが、一日5,000円くらいで借りられた。ドイツに比べると半額以下である。そして借りられる車のほとんどがマニュアルギア。僕はマニュアルに乗ることが出来る免許だが、もはや運転の仕方を忘れてしまった。。。のでオートマ車!あと南アフリカは運転席が右で、道路が左側通行と日本と一緒。これはUKの影響かしら??
喜望峰に向かう途中ではボルダーズビーチにも行ってみた。ここにはたくさんのアフリカペンギンがいる。そしてそれを見ているたくさんの人もいた。ペンギンをたくさん見たのはパタゴニアのマグダネラアイランド以来である。もう半年以上前だ。
喜望峰はアフリカ大陸最南西端(最南端はアグラス岬)なのだが、南緯34度とあまり緯度は高くない。よって寒くならない。アフリカの北端は北緯37度なので、大陸全体が赤道を挟む様に位置しており、イメージ通り暖かい、または暑い。南米のエクアドルでも触れた様に暖かい場所は果物も入手し易いし、外でゴロゴロしていても死なないので頑張って働かない。反対に寒いところだとちゃんと働かないと食料はないし、外で寝てたら凍死する。
暖かい気候は、アフリカが中々経済成長しない大きな理由の一つだと思う。
南アの見通し
南アフリカは人口が少ない小国除けばアフリカで一人当たりGDPが最も大きな国。と言っても約$5,300である。そして国全体のGDPは$295B(約33兆円)でアフリカ最大。ちなみにこの数字は、愛知県と同じくらい。
だがこの国は成熟しつつあり、他のアフリカ諸国と違って今後爆発的に人口が増える訳でもなく、今後は厳しそう。。。成長という面では他のアフリカの国の方が期待出来るだろう。最近は11/24にS&Pから国債格下げをくらって遂にジャンク級に。ムーディーズは何とか投資適格で耐えしのいだけど、向こう90日くらいで見直しが入るらしい。その間に審議される予算案次第だろう。政府債務はGDPの53%とそんなに多くはないのだが。
そんな中、僕はランドはドルに比して下がり過ぎなのではと思っている。予算案の状況を注視したい。
南アではジンバブエから働きに来ている人が多い。ジンバブエは経済が崩壊していたからである。出稼ぎに来ているということもあり、彼らジンバブエ人は良く働くという評判。
そんなジンバブエはムガベ政権が変わらないとどうしようもないなーと僕は思っていた、、、そしたら何と11/15にクーデター発生!!ずっと行ってみたかったヴィクトリアフォールズはジンバブエにあり、行くかどうか迷ったけど大丈夫そうだったので結局行ってみた。その前にマダガスカル挟んだけど(そのときのブログはこちら)。
国内紛争を減らすカギは何か?
南アフリカは元々イギリスが支配していたので英語がみんなしゃべれると勘違いしがちだが、そんなことはない。勿論喋れる人も多いが、アフリカーナー(ボーア人、ルーツはオランダ)はオランダ語から派生した言語たるアフリカーンスが第一言語だし、黒人ではズールー語やコサ語を話す人も多い。
旧ユーゴスラビアでも感じたが、言語が違うというのは争いの火種になり易い。確かに隣に住んでる人が何喋ってるのか分からん、っていう状況だったら不安になるし、疑心暗鬼にもなる。そして言語と民族は紐づいていることが多い。よって国内に多くの民族を抱えていると争いになり易い。これを防ぐためには、言語を共通化するしかないと僕は思う。いずれ書くがタンザニアではそれに成功している。民族はたくさんいるが、スワヒリ語で共通化したのである。更に言うと、旧宗主国の言語たる英語やフランス語ではなかったというのがポイント。これについては後日。