黄昏の国ポルトガルの観光と経済

スペインのサンセバスチャンに行った後は電車でフランスのボルドーへ。その後ポルトガルのリスボンにフライトで移動。

ポルトガルに来たのは初めてだが、リスボンの街に着いた時、マカオに似ている、、、と思った。マカオを支配していたのはポルトガルだから当たり前といえば当たり前なのだが。エッグタルトが有名なお菓子なのもマカオと一緒!一日二個は食べてしまった。

リスボンの観光

リスボンの観光における見所は街の中心部と、中心部からバスで20分ほど西に行ったベレン地区に分かれている。

ベレン地区にはアジュダ宮殿という19世紀にブラガンサ朝の王宮として建てられた宮殿がある。僕が行った時は、Sonia Falconeというボリビア生まれUS育ちのアーティストの作品が宮殿の色々なところに並べられ不思議な空間になっていた。

例えば下記の部屋はカラフルなスパイスが並べられているのだが、完全にカレー臭しかしない。ので僕はカレーの館と認定した!

このコラボレーションはずっとやっている訳ではなく、今年の9/16から12/31までの期間限定。こういう歴史あるお城と現代美術の組み合わせ展示は京都の二条城でも行われているらしい・・・!流行なのか??

あとベレン地区では発見のモニュメントに行ってフランシスコザビエルを発見したり(右から二番目)、

ジェロニモス修道院に行ってみたり、ベレンの塔に登ってみたり。発見のモニュメントの周りはこれまたポルトガルが支配していた、ブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸付近の歩道と同じ様な模様で彩られていた。どっちが先なのかな?

ポルトガルの大航海時代における偉人を大胆に彫った発見のモニュメントを見ていると、ポルトガルの黄昏を感じる。ポルトガル帝国は一時はブラジル、アンゴラ、スリランカ、ティモール等を領有していたのだが。。。ポルトガルとスペインは大航海時代において明らかにファーストムーバーだった。今思えばトルデシリャス条約なんてめちゃくちゃだ。1494年にスペイン・ポルトガルの両国で(ローマ教皇のOKがあったとは言え)勝手に世界を二等分しちゃったのである。

しかしその後スペイン・ポルトガルは、イギリス・オランダ・フランスに追い抜かれてしまう。どの国も繁栄は永遠には続かない。何回か書いているけれど、これは日本も一緒で、何もしないと世界における相対的な地位はどんどん下がって行く。これはもったいないなーと思う。まだテクノロジー・ブランド・お金があると思われている日本はやりようがある。

シントラへの遠征

別の日にはリスボンから少し遠出して西のシントラへ。行ったのはペーナ宮殿やらシントラ宮殿やらムーアの城やらレガレイラ宮殿やら。

ペーナ宮殿では最後のカギを発見した。どんな扉でも開けられる様になるカギである。

でも発見しただけで入手はしていない。っていうか何のカギだか分かっていない・・・。ペーナ宮殿は外身もかわいらしいのだが、中もとても綺麗。白鳥の間みたいなところが気に入った。

そしてこのペーナ宮殿、ガウディの建築に似ている気がする。時期的にはガウディの方が後なのだが。貝の様な自然の意匠を建築に活かそうとしているところが特にそう感じさせた。

その後ムーアの城に行ったのだが、係員に今日は霧がすごくて何にも見えないよんと言われたため、スキップしてレガレイラ宮殿に移動。ここは井戸がすごい。イドへ至る森へ至るイドだ!またはいどまじん。

井戸の底から洞窟が伸びていていろいろなところに繋がっている。洞窟の中がびっくりする位暗い。観光地だというのにライトがあんまりないので、スマホのライトを頼りに歩かざるを得なかった。

その後バスでゆうらりロカ岬へ。ここはユーラシア大陸最西端なのだが、言ってみれば高知の室戸岬とそんなに変わらない、、、というのは室戸岬に失礼??いやロカ岬に失礼かしら?

そう言えばシュコダの車をポルトガルの街中でもちょいちょい見かける。シュコダとはチェコ発祥の車メーカーで現在はフォルクスワーゲン傘下。チェコのプラハに行った時、たくさん走っていた。

あとポルトガル人は子供に対して優しい。ちゃんとしたレストランでも赤ちゃん連れで入れる。でもこれは日本以外は大体どこもそう。日本は子供になぜか冷たい。

ポルトガルの経済

ポルトガルの経済規模はほぼギリシャと一緒。名目GDPは€1,850億(約24兆円)。人口も約1千万とほぼ一緒。一時PIIGS(ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペイン)と言われて大丈夫かい??と思われていたが、連立左派政権が緊縮財政をやり切り、今は経済は好転しつつあると考えられている。ポルトガル人はやるときはやるのである。一方、ギリシャは楽天的すぎた模様。

しかしポルトガルは現在でも政府債務はGDP比130%・・・。日本はもっと多いので言えた口ではございませんが、投資は厳しいかな。

ポルトガル人はラテンにしてはみんな結構まじめらしい。でも公共サービスはいまいちとのこと。独裁政権が長かった影響か?スペインもそうだが、ポルトガルも第二次世界大戦をまたいで独裁政権が続いた。

株式市場においてはPSI-20というのが代表的なインデックスなのだが、上位6社で70%を占めるいびつな指数。経済規模が小さいとありがち。70%の内訳は上位から銀行、小売、電力、オイル&ガス、電力、通信である。

そして物価は安いが電化製品は高い。ヨーロッパの西端で、他国から運ぶには輸送費がかかるためか。

最近はポルトガル語経済圏を伸長させようとしている。僕が会ったUBERドライバーはカーボヴェルデというアフリカ大陸の西にある島国から働きに来ていた。正直この国の名前知らなかった。。。

ゴールデンビザ

ポルトガルと言えばゴールデンビザでも有名。EU非居住者でも不動産買って条件満たせばポルトガル及びEUの他の国(正確にはシェンゲン協定内)でも暮らせちゃうというビザである。

色々条件はあるのだが、ざっくり言うと€50万以上の不動産を買えばOK。人口密度が低くて、30年以上経過している物件(リノベ費用でもいい)か、都市再開発地域の物件だったら€28万(約3,600万円)で良い場合も!!
そして5年後にポルトガルの永住権、6年後に市民権もとれる。このビザ、取得者の8割が中国人らしい。

くわしくはこちら

・・・悪くないですね!

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