ラテンアメリカまとめ

ラテンアメリカとは、アメリカ大陸においてメキシコより南の旧宗主国がスペイン・ポルトガルの国々を指す。中南米とほとんど似た概念であるが、メキシコは北米大陸にも存在するため、ここではメキシコ以南をラテンアメリカと表現することにする。なお今回訪れていないガイアナやスリナム等は除く。ガイアナは前に書いた人民寺院のジョーンズタウンがあった場所なのでいずれ触れるつもりであるが。。。
 
ラテンアメリカでの学びは大きく以下の三つ、
 
①ポジティブかつおおらかで、あまり働かない
②天然資源はあるが、産業が無い
③政情不安定な国は経済が成長しない 
 
である。

①ポジティブかつおおらかで、あまり働かない

これは出自であるラテン系の国とも関連している。ラテン系と言えば、陽気、ポジティブの代名詞である。なぜこうなったのか?スペイン・イタリア・ポルトガルはヨーロッパの北側に比して暖かいところに国があるからである。暖かいと勝手に植物は生えるし、夜に野宿しても死なない。一方で寒いところは違う。食料もないし、夜に野宿したら凍死である。よってちゃんと働かざるを得ない。ドイツが良い例である。
 
エクアドルで書いた様に、ラテンアメリカでは道や公園でだらだらしている人が多い。ごろごろするか、集まってみんなでおしゃべりである。
これは東南アジアも一緒で、暖かい国のなせる業。日本にいると昼間からだらだらしている人、特に男性はあまり見かけないが、東南アジアにはごろごろいる。しかもみんな周りの目は気にしていない。
 
仕事もいい加減なことが多い。特にサービスが悪く、何もかもゆっくりしている。あくせく働いて財を成そうという人が少ないので、マインド的には経済成長は見込みにくい。
ただ、現状に満足しているため幸せだと感じている人は多い。日本だとすぐ周りと比べて自分は足りてない、恵まれていないという発想になりやすいが、ラテンアメリカではそうではない。

②天然資源はあるが、産業が無い

ラテンアメリカ諸国は、原油、鉄鉱石、銅、銀といった天然資源があるにも関わらず、産業が少ない。特に製造業がない。ボリビアが良い例である。Born in Boliviaはあるが、Made in Boliviaはないとボリビアの大学教授は言っていた。
 
これは前述の暖かくて植物が勝手に育つという話と似ている。特に新たなものを作り出さなくても、天然資源を掘っていればごはんを食べていける。似た様なことをやってきたのがサウジアラビアを中心とする中東諸国。原油一本足で国を運営して来たが、最近では将来を見据え投資で国をなんとかしようとしている。
 
対照的なのは日本と韓国である。どちらも資源はほとんど持っていないので、頑張って働いて産業を作り出すしかなかった。日本は産業という資産があるので、これを活かさないともったいないな〜と改めて感じた。

③政情不安定な国は経済が成長しない

これはラテンアメリカで経済を牽引している、チリとブラジルで特に感じたことである。チリはピノチェトによる独裁が長く、その間に経済が伸長した。ブラジルも軍政が長く、エンブラエル・ウジミナスに代表される重工業を育成した。一方でアルゼンチンは政権交代ばかりで政情が長らく安定していなかった。安定の兆しがあるアルゼンチンに僕はポジティブである。
シンガポールや中国、最近の日本を見ていても経済成長に安定政権は重要だなと感じる。勿論独裁者が自分の利益だけを追求すると国はうまくいかない。北朝鮮とベネズエラが良い例である。

物価

あとラテンアメリカで強く感じたのは日本はなんでも高いと思われているな〜ということ。物価はブエノスアイレスやサンパウロやサンティアゴといった大都市と東京はほとんど変わらない(メキシコシティは除く)。人件費も同様である。日本はインフレがほぼ無いうちに、いつの間にか物価は追いつかれてしまった。。。
その点、アジアとラテンアメリカは違う。アジアは人件費と物価がまだ安いが、ラテンアメリカはそうではない。
 
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