中国で山水画っぽいところに行きたい!と考えると幾つか候補がある。張家界+武陵源、武夷山、黄山、桂林。。。色々調べた結果、張家界+武陵源が一番良さそうということで行ってみた。中国人曰く、二大ありがち大自然観光地というのは武陵源と九寨溝らしい。
この二つのうち、九寨溝は昨年8月の地震により大きな被害を受けたため、現在は団体客しか受け付けていない。団体ツアーは避けたいので、今回は九寨溝は行かないことにした。
張家界と武陵源の関係
張家界と武陵源の関係というのは分かりにくい。最寄りの空港は張家界荷花空港であり、張家界の町の近くにある。そして武陵源は張家界から北に車で一時間くらい。
この武陵源、映画アバターのモデルになった(と張家界市が主張している)ということで有名。アバターは2009年時点では画期的な3D映画であり、未だに世界興行収入1位を保持している。3D映画は3Dメガネで料金を上乗せ出来るので、せこいと言えばせこい。
なおインフレ調整後の興行収入ランキング一位は風と共に去りぬ。アトランタが懐かしい。
何を隠そう(この科白が出てくる場合大抵何も隠していないけど)、僕が唯一、複数回映画館で観た映画はアバターである。なぜなら1回観た後に川崎の映画館のエフェクトはすごいらしいと聞いて行ってみたくなったから。正直なにが違うのかあまり分からなかったけど。
しかし3Dものは流行らないねー。メガネが邪魔ってのは分かるけど、メガネなしの3Dテレビも売れなかったし、ニンテンドー3DSも3D機能切ってゲームやってた人ばっかりじゃない?・・・だって目が疲れるんだもん。
武陵源の中は広くてとても分かりにくい。張家界市の武陵源の中に張家界国家森林公園という区域があるのが、分かりにくさに拍車をかける。マトリョーシカ的入れ子構造。頼みの地球の歩き方も正直分かりにくい。。というか中国編自体がそれぞれの土地の情報量が少な過ぎる…よ。武陵源に関してはホテルで情報仕入れよっと思っていたのだが、外資系5つ星にも関わらず英語が通じない人が多すぎる!むーー。
ネットも含め色々調べた結果、選択したルートは以下の通り。東側の入口→バスで天子山ロープウェイ乗り場→天子山ロープウェイ乗る→バスで賀龍公園→バスで天下第一橋→歩いて迷魂台と後花園行く→バスで百龍エレベーター乗って下る→バスで東側の入口戻る。所要七時間くらい。
至る所にすごい景色が広がっているのだが、最も山水画ぽいなーと思ったのは天下第一橋~迷魂台らへん。
そして百龍エレベーターは乗る必要ない…。
世界最大のガラスの橋
次の日には朝からバスで東の大渓谷にあるガラスの橋へ。2016年にこの橋が出来たというニュースを見た時、なんじゃこりゃ!中国人は頭おかしい(ほめてる)!と思っていたが、まさか自分が行くことになるとは。
ガラスの橋へは、武陵源のバスターミナルから直通バスが出ていて、途中でお金を回収する人が乗ってくる。武陵源からは片道12元。
このガラスの橋、全体がガラスで出来ているのかと勘違いしていたが、全然そんなことはなかった。ただ下側が透明な部分が多く、見渡せるというものである。僕は高所恐怖症なのだが、これはそんなに怖くなかった。前も書いたが、高所恐怖症というのは高い場所そのものが怖いのではない。今いる場所が壊れて、ここから落ちるかも知れないと思うことが怖いのだ。僕は中国のテクノロジーにポジティブであり、この橋は大丈夫でしょ、と思っていたのでそこまで怖くなかった。
張家界の南には天門山という、これまた名勝がある。山に大きな穴が開いているのが有名なのだ。ホテルからロープウェイ乗り場まで移動し、ゆらゆらして天門山に到着、、、したけど霧で全く見えません!!がーん。霧で何も見えないのはケープタウンのテーブルマウンテン以来。
そして天門山にもガラスウォークという、崖にそって下が透明な回廊が這っている場所がある。どんだけガラス好きなんだ中国人。これまた霧で下が全く見えなかったので、果たして崖に沿って歩いていたのかすら分からず。。。
鳳凰
張家界からバスに四時間くらい揺られて、鳳凰に行ってみた。鳳凰は古くからの街並みが残っていることで有名。なぜか日本人的には千と千尋の神隠しっぽいと言われることが多いのだが・・・。
鳳凰は湖南省の湖西トゥチャ族ミャオ族自治州に属しており、少数民族のミャオ族とトゥチャ族が多い。ミャオ族は銀細工が得意。トゥチャ族は髪切らない、、、らしい。インドのシク教徒みたいだな。
鳳凰は臭豆腐の店が多い。歩いていると、とにかく臭いのである。湖南省の長沙が臭豆腐の本場らしい。僕は溶けていないチーズ、羊肉、納豆等の匂いが強い食べ物が大体苦手なので、臭豆腐ももちろんだめだった。。。そして湖南料理は激辛で有名。日本だと四川料理が激辛で有名だが、湖南料理は更に辛い。
地球の歩き方には中国四大料理として、広東、四川、上海、北京が挙げられているのだが、何人かの中国人に聞いたところ、四大という位置づけはないらしく、食がおいしいというと広東、四川が挙がるとのこと。なお日本の中華料理は、ほぼほぼ広東風味である。一番食べやすい。