ニュージーランドの旅行業・林業メモ

ニュージーランドの旅行業

ニュージーランドの上場株を眺めていて気付いたのが、異常に配当利回りが高い株があること。約28%。それはニュージーランド航空。かつP/E(PER)は5倍くらい。 
これは調べる価値がありそうと調べてみると・・・ 
 
香港-ロンドン線を少し前に取りやめた。最近興隆著しい中東勢(エミレーツ、カタール、エティハド)の影響が大きい。元々UKを中心とするヨーロッパの観光客をロンドン-香港-ニュージーランド(オークランド)という路線で呼び込んでいたのだが、中東勢が地の利を活かしてUAEやカタールを拠点にバンバンフライトを始めてから、オセアニアの航空会社は厳しくなった。特にオーストラリアのカンタスがきつい。
・・・と思っていたのだが、そもそも長年ニュージーランド航空としてロスを出していた路線で、カタールですらやられている模様。競合過多ですね。撤退して本当に良かった!
ニュージーランド航空はスカイカウチというエコノミークラスで席をつなげて横になれる座席を提供しており、これは面白い!
また実際に何回か乗ったが、サービスの質は良かった、よって僕はポジティブ。
 
旅行業に関し聞いた話の中で面白いなーと思ったのが、旅行業と農業・畜産業・林業は反対の方向を向いているということ。旅行業は観光資源として環境を守る方向にインセンティブがあるが、農業・畜産業・林業は自然を切り開かないと仕事にならない。得てして環境破壊になりがち。そしてこの論争はNZでは常に起きている。
 
そしてニュージーランド人は弁護士の様なプロフェッショナルでも、1年半くらいの休みを取って旅行している。しかもそれを履歴書に書いており、かつプラスに評価されている!日本だと職務経歴書に空白があるとなんで?と思われがちだが、中身があることをしているならばその期間の経験を評価すべきだなと改めて思わされた。投資会社は気を付けないと同業他社(ファンド)・投資銀行・コンサル出身者ばかりになってしまうので。

ニュージーランドの林業

紙、パルプ、木材は中国向け輸出需要あり。
しかし中国と林業というと悪名高きSino Forestを思い出す。これはすごい会社で、トロント上場していたのだが、Muddy watersという空売り投資家のレポートであなた森林持ってないっしょと指摘され、ほんとにほとんど持ってなかった!という会社。
日本に上場してたチャイナ・ボーチーもそうですが、いいかげんな会社も多い。。
ここまでめちゃくちゃなのはどうかと思うけど、、、中国と比較して日本のIPOは叩かれ過ぎでは。上場ゴールとちょいちょい言われるが、ハイバリュエーションが嫌なら投資家は買わなきゃいいじゃないか。
さて林業に話を戻すと、当然ながら木材の市況に仕入価格が左右される。あと電力の値段の影響も大きい。NZでは発電の80%が水力であるため、天候に左右されやすい。そして電力料金は5分毎に変動して、企業は買付を行う必要がある。
あんまり魅力的なビジネスじゃないな~。。。

プライベートエクイティとスタートアップ

あと、ニュージーランドローカルのプライベートエクイティも幾つかあり、Maui capital, Waterman capital, Pioneer capital, Pencarrow Private Equity等が活動している。
NZではスクイーズアウト(上場株にTOBした後のマイノリティの排除)が容易らしい。
 
最近はTechのスタートアップも幾つかあり、Xeroというオンライン会計、Pushpayという決済サービスの会社が有望!とのこと。
 
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