仏教の影響強いミャンマー

スリランカからシンガポールに移動した後、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに到着。ミャンマーは東南アジアの中では賃金が安いので、日本企業が工場の移転先を考える際に中国やタイの代替として注目されている。

ヤンゴンは2006年にネピドーに移転するまでは首都だった。大和総研と日本取引所が出資しているヤンゴン証券取引所に行ってみたが、5社しか上場されていない。取引所の中もすごく質素。上場すると脱税がばれる?というどうしようもない理由もあるらしいが・・・。

ミャンマー人のうち9割は仏教徒であり、ヤンゴン市内のあらゆるところに寺院がある。そしてどれも黄金に彩られている。シュエダゴンパヤー(パヤーは英語でパゴダ。仏塔のこと)、スーレーパヤー、チャウッタージーパヤー等。チャウッタージーには巨大寝仏がいる。ごろり。

古都バガン

古都バガンにはフライトで移動。宿を取る場所をニャウンウーにするかオールドバガンにするか迷ったが、ホテルの選択肢が多く結果的に良いホテルがあったニャウンウーに決定。

バガンはパヤー多すぎ!人間も犬も歩けばパヤーにあたる。そして建てられ始めた時期が11世紀なのだが、改修を重ねて今でも現役のものが多い。世界遺産って不思議で、改修を重ねているものは登録対象にならないのだ。昔から使われていて今も現役なのだからものすごく価値がある気がするが、ユネスコの価値観とは合わないらしい。僕も昔からのものは全く手が入っていない方が価値があると考えていたのだが、ベトナムで会った友達の話を聞いて、ユネスコ的価値観に毒されているなと反省した。

バガンには2月初旬に行ったのだが、暑すぎずちょうど良かった。ホテルで自転車を無料レンタル出来たので自転車移動したのだが、正直免許不要で借りることが出来た電動スクーターにすれば良かった。自転車こぐの面倒くさい、、、道もガタガタしているしね。結局6時間弱で13カ所のパヤーを訪問。きこきこきこ。いや、ぼろ自転車だったのでぎこぎこぎこ。

どこの仏陀像も金ぴかである。前述の通りヤンゴンのパヤーも金ぴかだった。これは寄進のせいだ。ミャンマーにおいて仏教への信仰心はかなり強い。なぜか?現世で悟りをひらく(輪廻転生から脱する境地に達すること)のは難しい。しかし現世で徳を積めば来世では輪廻の中でより良いものに生まれ変われる(出来れば人間がベスト)からだ。そしてミャンマーでは寄付も盛ん。他人のためでもあるが、究極的には自分のためでもある。それで社会が回るんだから、面白い。

カックーとインレー湖

バガンからフライトでニャウンシュエへ。バガンで滞在していたニャウンウー同様、響きがかわいい。かわいさ重視(僕が)。

ニャウンシュエの最寄り空港はヘホ空港で、ニャウンシュエの街までは25,000チャット(約2,000円)で行ける。バガンもニャウンシュエもUBERもGRABもない。

ニャウンシュエに行った理由は、カックーを見てみたかったから。ここ例に寄って寄進が多く、塔がたくさんある。

ニャウンシュエからはインレー湖にもボートで行った。木にエンジン付けただけの簡単なボートなのだが、結構スピードは速い。一時間くらいかけてファウンドーウーパヤーに到着。ここは金色の仏像があり、みんなが金箔貼付け過ぎてお団子みたいになっている。そして女子禁制。男しか近づけないのである。

帰りにはインレー湖名物の足漕ぎボートにのる漁師に遭遇。片足をボートに乗せて、もう片足で櫂をうまく操ってボート漕いでいるのである。これはかなりすごい。両手が空いているから、漁をやりやすいらしい。でも網というか籠は魚はおらずスカスカだったけど。それでいいのか?そして特にチップをねだられることもない。

そう言えば途中で首にリングをたくさんはめて首を長くしている部族の土産物屋に急に立ち寄った。僕は急に連れて行かれる土産物屋ってのが好きではないので早々に立ち去ってしまったが、首長族というのは小学校の時にびっくり人間特集みたいな学研の雑誌で読んだなと後で思い出した。あとミャンマーの女の人は主に日焼け対策(一部おしゃれ)で顔にタナカという黄色い顔料を塗ってる人が多い。見た目はいまいちな気が。。。健康重視なのか?

帰りにはインレー湖上でエンジンが停止!あと3kmくらいで帰れる距離だったのだが、、、ボートの運転手は全く英語しゃべれないので会話出来ず、、、なんか電話してるぞ、、、そしたら急にボートを人力で漕ぎ始めた!それは無理でしょ!予想通り全然進まない。しかも辺りは日が落ちて暗くなって来た。そしたら知らないおじさんのボート(運転手同士は知り合いだった可能性が高いが)が通りかかって、助けてくれた。良かったよかった。手漕ぎだとあと5時間はかかっていたに違いない。手漕ぎの彼がどうなったのかは心配だが・・・。

ミャンマー人の気質とミャンマー経済

ミャンマー人はすごくまじめな印象。マーケットの野菜やお肉やお魚もびっくりするくらい整然とならべている。一方であまり自己主張しないらしい。軍政の影響か、言われたことしかやらない。むしろ言われたこと以外はやってはいけないという意識がある模様。 
家族を大事にして、みんなで助け合おうという精神がある。営業も一人でガンガン注文取るぜ!というよりは三人で行って、三人で売上分ける、みたいなことも。普段家に帰らないと行けない時はお酒は飲まないが、泊まりがけだと羽目を外す人が多い。Facebookが大流行り。インターネット=Facebook。自撮りも大好き。

  
経済はスーチーになって停滞しているという意見も。軍政の時の方が良かったという人もちらほら。最低賃金は日給400円で、解雇は難しい。そしてロヒンギャ問題は完全に関係ない国の人がごちゃごちゃ言っているという認識。
 
お金は銀行に預けておけば金利8%、貸付金利は13%程度。またインフレは6.5%程度。農業、林業、漁業に従事している人が50%を超える。他の主な産業は宝石と繊維。しかし繊維は更に賃金安いバングラデシュの方が優勢らしい。石油と天然ガスは出るのだが。。未だにインフラは貧弱で停電が多い。これは工場進出は難しいですな。
日本企業においては、うまく賄賂を渡せるかも重要。加えて今のところ外資規制も多い。合弁事業の外資比率は35%まで。外資は直接輸入販売ができない。
 
以上、ミャンマーはまじめな仏教国で面白い国だとは思うのだが、政治がもうちょい経済の方向向かないと厳しいなーというのが感想。。
 
3+

いいね! or シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加