グーグルマップでカバー出来ない迷路、モロッコのマラケシュ

10月終わり頃、ポルトガルからアフリカのモロッコに移動。モロッコはアフリカなのだが、ヨーロッパ各地から直行便が出ている。他のアフリカ北部及び西側の国も、ヨーロッパからの方がフライトで動き易い。逆に中央・南アフリカからは行き難い!これに気付くのが遅かった。。今回セネガルやガーナにも行ってみたかったのだが、中央アフリカからはあまり直行便がないので諦め気味。。ちなみにこれを書いているのはアフリカのマダガスカル。

モロッコの旧宗主国はフランス。よってフランス語を話す人が多い。またそこかしこにオランジーナ(サントリーに買収されたけど)、エビアン。フランスから移住して14年というレストランオーナーもいた。固いフランスとは違って暮らし易いらしい。まぁ気風は全く違いますな。

一方で一番メジャーな言語はアラビア語。また人口3,400万人のうち、1/3を占めるベルベル人はベルベル語も話す。そしてモロッコは現在も国王が元首なのであらゆるところに国王の写真が飾ってある。タイみたいだ。宗教はイスラム教スンニ派が大半で、街もイスラム教の礼拝堂たるモスクが中心となって作られている。一方でユダヤの会堂たるシナゴーグもあり、他の宗教も禁止されてはいない。政情は安定している。

モロッコで行った都市は、マラケシュとフェズとシャフシャウエン。それぞれの特徴を言うとマラケシュは世界最大の市場、フェズは古都、シャフシャウエン(シャウエンとも言う)は青い街。

マラケシュの迷路

僕が行ったモロッコの街はどこも似た構造で、ざっくり言うと新市街と旧市街に分かれている。新市街は高層(といっても4階建てくらいが多い)の建物もぼちぼちあるビジネス街。旧市街は低層で迷路みたいな昔ながらの街。旧市街=メディナの中心は市場=スークとなっている。マラケシュのスークは世界最大らしい。本当に迷路の様に入り組んでおり、グーグルマップでも道が書いていない・・・!そして道が狭いのにバイクでガンガン攻めて来る。排ガスは勘弁してちょ。

お店も色々種類があり、肉屋、香辛料屋、土産物屋、革製品屋・・・。そしてぱちもん屋も多い。多いのはヴィトンとグッチ。次いでシャネル。特に偽物のヴィトンリュックとグッチのキャップが多い。

なぜぱちもん屋が多いのか。それはマラケシュの旧市街の川沿いになめし皮の職人の地域(タンネリ)があることが影響していると思われる。

なめし、皮をなめすとは何なのか。簡単に言うと、動物の皮をバッグ等に使われている革にする工程である。そしてモロッコでは昔ながらの方法で皮をなめしている。昔ながらの方法とは、鳩のフンで皮を洗うのである。よって強烈な匂いがするため、タンネリに入るときは現地の人(勝手ガイド)からミントの葉っぱを渡された。チップは要求されたけど。このミントで匂いをごまかしなさいということだった。

ちなみにベルベル人が牛や馬等の大きな動物、アラブ人は小さい動物、という仕切りがあるらしい。そしてベルベル人は写真を撮られることが嫌いとのこと。この繊維・皮革産業は、モロッコの雇用の30%弱を担っている。

あとなめし皮と言えば赤ワインの熟成を表現する時に良く出て来る言葉なのだが、実際のなめし皮のにおいとおいしい赤ワインの香りは違うんじゃね?と感じた。本物のなめし皮は当たり前だけどもっと動物くさい。

スークの中の広場はカオス

スークの中には幾つか広場があり、マラケシュの場合はジャマ・エル・フナ広場、通称フナ広場が一番でかい。この広場ははっきり言ってカオス。蛇使いはたくさんいるし、猿遣いもいるし、謎のコインを投げるゲームやっている人もいるし、ペットボトル釣りもあるし、喧嘩もあるし(一人逮捕されてた)、屋台もあるし、、、とにかく何でもあり!

地元の人と観光客でごった返している。そして屋台から煙が常に上がっている。遠くから見たら火事である。そして屋台に座らせようという勧誘もすごい。僕はお腹が強くない。よって屋台はお腹壊す可能性があるので回避して基本レストランで食べていた。モロッコではいつでもどこでもミントティー。砂糖を結構入れてるのでかなり甘め。男達は街中のカフェでミントティーのみながらサッカー見ている。あとタジンとクスクスが有名料理。

モロッコ人やたらフレンドリー

地球の歩き方には誰でも直ぐチップを要求してくる、親切な人は泥棒と思え的なことが書いてあるがそんなことはなかった。かなりフレンドリー。街を歩いているとすごい勢いで声をかけられるところはフィリピンのマニラに似ている。你好(ニーハオ)と声かけされることもあるけど、こんにちは、元気ですかー?と言われることも多い。日本人を見なれている模様。

そしてレアルのキャップを被っているとマドリード!マドリード!と指摘される。モロッコではサッカー大人気で、スペインのリーガやイギリスのプレミアはおろかJリーグまでカバーしている人もいた。ガンバ大阪!ガンバ大阪!

あとちょいちょいマリファナやハシシをすすめられる。モロッコはヨーロッパに薬物を輸出している一大生産地なのである。

ハシシは置いといて、モロッコ経済は2000年以降一度もGDP成長率がマイナスになっていない。そして一人当たりGDPは$3,000程度とアフリカの中では15番目くらい。海に面しているし、投資対象としては中々面白そう。政情も安定しているし。繊維・皮革以外の主な産業はリン、建設、食品。

ちなみに、、海を隔てているためかモロッコのH&Mはスペインより高かった。トランクス3つ3,000円、靴下7つで1,800円。スペインのH&Mだと靴下は10個で1,500円。ホテルで洗濯に出すより安かった。

あとこれはどこの発展途上国は大体同じなのだが、公共医療は安い(無料?)けれども質が悪い。待たされる。一方民間は速いけれども高い。

モロッコテレコム

モロッコは滞在日数が9日とある程度あったため、最も電波がよいという噂のモロッコテレコムでSIMカードを購入。

プリペイドのSIMで最も安いものは30ディルハム(360円)。それなのに1GB使えて、モロッコ国内の電話も60分かけられる。このモロッコテレコムの店員が日本好きらしく色々教えてくれて助かった!

僕は使わなかったけれども、追加でデータ容量を足すためにはモロッコテレコムまたはそこらへんのミニスーパーで紙っぺらのコードを購入すれば良い。1GB=10ディルハム(120円)。

モロッコテレコムはItissalat Al-Maghrib(IAM)の中核会社。IAMは北〜中央アフリカに展開している通信会社で、モロッコで最も時価総額が大きい会社。ちなみに二位〜七位は銀行、銀行、セメント、銀行、セメント、電力である。通信と銀行上位は発展途上国だとありがち。しかしセメント多いな。四位はラファージュホルシムなので本社はスイスだけど。

フェズとシャフシャウエンについてはまた次回につづく・・・

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