コンゴにビザがなく行けなかったのでルワンダの首都キガリよりエチオピアの首都、アディスアベバに移動。
エチオピア航空の国際線でエチオピア入りすると、エチオピア航空のセールスオフィスにて国内線が通常の1/4くらいの値段で買えるという特典がある。
国際線のチケットは旅行代理店を通すとだめだとか、マイレージの特典航空券だとだめだとか、上記どちらでも大丈夫だとか、色々噂がある。恐らく担当者の気分次第だろう。気分屋さんにぶちあたっても大丈夫な様に、キガリのエチオピア航空オフィスにてキガリ~アディスアベバ間のチケットを取った。
エチオピアは街の中がとにかく砂っぽい。僕は喉がおかしくなり、風邪をひいた。そして上着が砂っぽくなり、この記事を書いている現時点(今はイラン)でもすなすなしたままである。。。やんなっちゃう!
インジェラ
エチオピアの主食はインジェラである。日本でいうところの白米ごはんに相当。
見た目は巻物みたいな食べ物で、びっくりするくらい酸っぱい。サワードゥみたいなものかね。エチオピアの人はなんでもインジェラに合わせて食べていた。どこのレストラン行っても必ず出てくるのでなんだかんだ7回くらい食べたけど。主食の中では今まで行ったことのある国の中で一番強烈だった。
エチオピア正教の中心、ラリベラ
エチオピアは1936年から41年までイタリアに占領された以外は独立を保っており、独特の文化がある。ちなみに他にアフリカで独立を保っていた国はリベリアだけ。
エチオピアを特徴付けているのはエチオピア正教の存在。他のアフリカの国は北側(地中海沿い)はイスラム教が有力で、サハラ砂漠以南(いわゆるサブサハラ)は旧宗主国たるフランス・ポルトガル・ベルギー・イギリス等の影響でキリスト教カトリックまたはプロテスタントが有力である。
そんな中、エチオピアは4世紀にキリスト教を受容し、エチオピア正教として発展させてきた。特徴的なのは断食。毎週水曜及び金曜を始めとして、年間100日強の断食をしないといけない日がある。午後一時以降にならないとごはんが食べられないのだ。思ったよりきちんと守っている人が多い。宗教が違うがムスリムが多いヨルダンだと、断食をしないといけないラマダンでも昼から普通にごはん食べますって人も多かったが。。。
ちなみにこの断食、経済発展にはマイナスだと思われる。制限が増え経済活動に支障を来す。そして魚含む動物性たんぱく質は断食日に食べてはいけない。ので豆やらインジェラやらがメインの食事となり、栄養が偏る。よって栄養不足にもなる。。。
ラリベラには12世紀頃の岩窟寺院が多く残っている。丘陵に囲まれている街全体の雰囲気はUSのセドナに似ている。岩窟寺院の中は裸足で入らないといけない。中ではアッバ(聖職者)がエチオピア十字を持って写真を撮れとアピールしてくる。お金は要求してこないが。
世界一過酷なツアーをキャンセル
ラリベラの後は更に北部のメケレに移動。メケレに行ったのは世界一過酷なツアーと言われる、ダナキルへのツアーに参加するためである。ダナキルでの主な観光地と言えば、極彩色の景色が見られるダロール、ウユニ塩湖みたいに鏡張りが見られるアフデラ湖、火山の火口に世界で最も近づけるエルタアレ、の三つに行く2泊3日のツアーがメジャーなのだが、僕はダロールにしか興味なかったので1泊2日にした。ウユニ塩湖には行ったこともあり塩湖もあまり興味なかったのだが、1泊2日だとダロールと塩湖はセットになる。
このツアーが世界一過酷と言われているのには三つ理由がある。
①エリトリア国境付近で紛争地帯のため、武装した傭兵の帯同が必須。②気温が50度に達することがある。③野宿。
どれも困る。②の気温に関しては僕が行った12月は50度ということはないらしく、40度程度とのこと。③の野宿は本当にいやだったのだが、一日くらいは仕方ないかと思っていた。。。しかし本当に問題だったのは①治安だった!なんとツアーに参加する前日にエルタアレ付近でドイツ人観光客が何者かに撃たれて殺されたらしい。夜中にドイツ人観光客とエチオピア人ガイドが傭兵の護衛無しに歩いていたら狙撃されたとのことなのだが。。。
これに対する反応は様々だった。ドイツ人はドイツ人の中で大ニュースになっているらしく、キャンセル。タイ人・韓国人はむしろ警備強化されて安全じゃね?いこいこ!という反応。そして僕がツアーを予約していたエチオピアトラベル&ツアーズ(ETT)の人は問題ないとの見解。特にエルタアレが一番危ないものの、ダロールだけのツアーなら全く安全とのこと。しかし地図上はダロールの方がエリトリア国境に近いのである。結局何が起きるか分からないと考え、ツアーはキャンセル。ツアー代金は半分返してもらった。
中国の影響
あらゆるところに中国が進出している。中国の資金でアフリカ連合の本部がアディスアベバに建てられ、空港は中国企業が建設中。携帯電話網も同様。
アディスアベバは2,400メートルの高地にあり、攻め込まれにくく国家の独立を保つ上では意味があったが、道路のインフラを整備するのは大変。
エチオピアの2016年一人当たりGDPは$795とかなり低い。港もないので、ジブチやソマリアの港を使わせてもらっている。以前書いた様に港がないと経済が爆発的に成長するのは厳しいと僕は考えている。国として人口が多いのは魅力なんだけどね。