アメリカの歴史を見守って来たフィラデルフィア

週末にアメリカ人の友達に連れられて数人でフィラデルフィアに行って来た。今回はAirBnBで借りた一軒家に泊まったのだが、Google safety map上はレッドゾーン(結構危ない地域)の直ぐ側であった。道を一本跨ぐと危ないとされる地域である。

フィラデルフィアはワシントンDCの前のアメリカ合衆国首都であった。そして繊維を始めとする産業が盛んであったが、第二次世界大戦後は製造業が地元から離れて行き厳しい状況に。1980年代には財政が破綻しかけた。ペンシルベニア大学を始めとする有名大学や初代ホワイトハウス(白くないけど)と言った観光資源を擁するにも関わらず。結果として失業率もアメリカ平均より高く、貧しい人が多い地域は危ないとされている。

さてそんな家の中は居心地は良かった。各階にはGoogleが買収したnestの室内機器(エアコンや照明の自動コントロール)が完備されていた。Nestは僕が以前投資した案件で一緒だったKPCBの人が投資していたのだが、すごいリターンが出たらしい。IoT関連のベンチャー投資ではかなりの成功例だろう。

でも僕はIoTと言われる概念は今後進捗あるものの、IoTを標榜しているスタートアップに対する投資ってどうなの?と思っている。更に言うと日本だと猫も杓子もIoTで効率化出来ると安易に考え過ぎている傾向が強い。小売店鋪や製造業の現場において、センサー付けてデータ取ってサービス・生産効率化出来る部分はあると思うのだが、どこまで意味があるのか事前に深く考えないといけない。

治安に対する考え

さて家に話を戻すと、一回出かけて帰って来たら家の二重ドアのうち、内側が空いていた。日本だったら閉め忘れてたね〜あはは、で終了(恐らく今回もそう)だと思うのだが、アメリカ人達としては一大事で、部屋という部屋をくまなく探索して不法侵入者がいないかをじっくり調べていた。アメリカだと普通に侵入事件が起きるんだなと改めて実感した。しかも相手は銃を持っているかも知れない。それは確かに怖い。。。

NYから南側に位置しているフィラデルフィアに行くには、車か鉄道である。今回は鉄道で行った。時間は一時間半。日本以外の国だと良くあるのだが、普通に電車が遅れる。10-20分くらいは誤差である。NYの地下鉄も一応駅に到着する時刻は決まっているのだが、普通に遅延しているし、急に謎の停車をすることがある。ので、Google mapで出て来る予想時間よりは余裕を持っておかないといけない。日本はその点、予測可能性が高くて楽!

さて、フィラデルフィアの駅はこんな感じ。天井高い。

市内ではフィラデルフィア美術館に行った。この美術館の階段は、映画ロッキーで主人公がトレーニングで登っていたのでロッキーステップスと言われている。近くにはロッキー像もある。

あとは一個目のホワイトハウス(下記。白くない)や今年の4月に出来たばかりのアメリカ独立博物館にも行ってみた。

アメリカの歴史

ずっと前から気になっていたのが、アメリカの歴史教育ってどうなっているかということ。そしてアメリカ人に聞いてようやく分かったのが、細かく学ぶのはコロンブスによる1492年の西インド諸島到着後からとのこと。ネイティブアメリカンの歴史というのはあまり文献が残ってないこともあり、教科書のページ数はほとんどない。そうすると歴史は500年位しかないことになる。

またアメリカ独立博物館に行ってみると、1776年の独立宣言で国の基礎がデザインされていたのだなと強烈に認識させられる。全ての人間は平等に作られているという根底にある考えは、当時としては革新的な発想であった。ただ博物館でも何度も触れられていたが、平等の対象として奴隷や女性は含まれていなかった。そんな概念がなかったのだ。

近代においては全ての人間は平等だと言う前提で物事が進められている。それが国の運営を最も円滑にする方法だったからである。
そして、そう言った微妙な均衡の中で僕らは生きている。

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