標高4,000メートル級のチベット、ラサから標高1,900メートルにある雲南省の省都、昆明に移動。昆明は一年を通して気候が穏やかなので春城と言われれている。行ったのは2018年5月だったが、とても過ごしやすかった。
そして昆明は世界一周旅行の最後を締めくくる都市だった!なんと!
中国の少数民族は少ない様で多い
雲南省は中国で最も南西部に位置しており、ベトナム・ラオス・ミャンマーと国境を接している。雲南省には少数民族が多く住んでいる。日本人からすると中国に住んでいるのは中国人!と一括りにしてしまうが、日本人が思い描く中国人=漢民族は全体の92%である。それ以外に55の少数民族がいる。たった8%しか居ないのかー、という気がするが、中国の人口は全体で14億人なので8%でも1.1憶人になってしまう。つまり日本の人口1.3億人より若干少ない位なのだ。
中国には色々な省に民族大学という大学があり、少数民族が優先的に合格できる枠がある。僕の中国人の友達は多様な人と触れ合えるから民族大学に入ったものの、中に入ると色々な人がいて結構大変、、、との感想を漏らしていた。特にチベット系やモンゴル系は漢民族からすると強烈、らしい。漢民族から見ても、我が強い、とのこと。
社会主義核心価値観
中国の都市を歩いていると、上記の様な社会主義核心価値観という標語を良く見かける。漢字が理解できる日本人だと、ほとんど意味が分かるのが面白い。
まず、書いてあることは素晴らしい。でも監視社会、中国のことを考えると自由・平等・公正・法治あたりって本当・・・?と思ってしまう。上記は全て「中国共産党の指導下における」という枕詞が必要になってくるのだ。
少し話がずれるが、核心、という言葉で言うと、習近平国家主席は核心、という毛沢東、鄧小平、江沢民に並ぶ最高指導者としての呼称を得ている。
そんな中国の体制については、外からみると常に監視されててかわいそう、、、という見方になってしまうのだが、中国人、特に漢民族は気にしていない。「パンダの都、成都。四川料理は一番激辛ではなかった」の監視社会の功罪、で書いた通り。
昆明で会った友達はもっとポジティブに捉えていた。10年前は昆明にはドラッグ、特にヘロインをやっている人が多く、夜は気軽に出歩くことが難しかったとのこと。習近平体制になってからはとても安全で素晴らしい、監視されているというよりは守られている、という受け止め方だった。そして俺は悪いことするつもりもないし、全く問題ない!という発想。
イギリスのBBCやアメリカのCNNといった報道機関だとどうしても中国は監視社会で国民はかわいそう、、、という報道になるのだが、それは外から切り取った一つの見方でしかない、ということを改めて実感させられた。中国の国外に出たら考えが変わるよ!という意見もあるかも知れないが、上記の中国人の友達はオランダとイギリスに6年間留学していて、かつ世界中を旅している。
昆明からの小旅行
昆明から東に約100km行ったところに、カルスト地形がある。地上は石林という石の林(そのまんま。)、地下には九郷という鍾乳洞がある。カルスト地形は石灰岩に代表される、水に侵食されやすい地質に形成される。日本だと山口県の秋吉台が有名。石林同様に、秋吉台には秋芳洞という鍾乳洞がある。僕は鍾乳洞大好き!ひんやりとした感じがね。
石林はさながら迷路の様になっている。歩きながら、田舎の観光地にある大迷路を思い出していた。1980年代の迷路ブームは一体なんだったんだ。スマホの百度地図がなかったら迷子になっていたと思われる。中国はグーグルマップがあてにならないので、百度地図または高徳地図を参照しないとやっていけない。
地下の九郷はこんな感じ。どうしてなぞのライトアップをしてしまうのか。これも中華的価値観なのか、なんなのか。
こういう感じでいいと思うのだが。下記も九郷の一部分。僕は棚田も好きなので、棚田っぽいの見て元気になった、、、かも知れない。
石林と九郷は少し離れているので、ホテルで車をチャーターして訪問した。ドライバーは良く喋ってくれる中国人のおばちゃんだった。
そして最終日、2018年5月24日、昆明から香港経由で日本に戻ったのでした。
ただいまー! おかえりー!