悠久の都、西安。京都は西安のぱくり

西安に行くのはすごく楽しみにしていた。西安は昔は長安と言われており、漢・隋・唐王朝の都だったからだ。
中国旅行日程と中国で不便な三つのポイントで書いた様に、観光ビザで中国に入っていたのだが、観光ビザには30日という制限がある。僕は30日*2回のマルチビザを日本で取得していた。よって30日経過する前に北京から一旦釜山に国外逃亡せざるを得なかった。その後釜山から西安に移動ってことでござる。

京都は長安のぱくり

西安に行ってみると分かるのだが、街が碁盤目の様に整然としている。日本でいうと京都に近い、、、というより、京都(当時の平安京)は当時の長安(現在の西安)を模して作った都市というのが正しい。僕らが日本の古の都と思っている京都はぱくりの産物だったのだ!というのは小学校の時に学んでいたことだが、行ってみると改めて実感。現在我々は中国のことをぱくりぱくりと馬鹿にしているが(そして実際MINISOに代表されるようにぱくられているが)、日中というのはぱくりぱくられ・・・言い換えると学び合ってきたのだ。

ぱくりぱくりと馬鹿にするのではなく、お互いに学べる部分は学ばないといけないなと改めて思わされた。

ドローンの宴

西安に行った時、夜にドローン1,000機以上を同時に飛ばすイベントを観た。ドローンをうまく並べて一個一個の点に見立てて文字を映し出したり、花の模様を作ったりしていた。

僕が知っている日本のスタートアップだと、5機程度を同時制御することに苦慮していたので、1,000機以上というのは正直全く想像がつかないレベル。このドローンが攻めてきたら日本も終わりだな、、、と思って観ていた。テクノロジーの進化を加速させるのはやはり軍事ですな。

なぞのびゃんびゃん麺

西安で歩いていて楽しいのは鼓楼や鐘楼周辺。非常に人が多くてごみごみとしている。その中でよく見かけるのが、この文字。読み方は、びゃん、である。びゃんびゃん麺という平打麺という食べ物を表す時のみに使われる。全部で56画。

びゃんというのは中国の常用漢字ではなく、職人が平打ち麺を伸ばす時にびゃ~んびゃ~んとなるのを表している。びゃ~んというか、びょ~んな気がするが・・・。びゃんびゃん麺あらため、びょんびょん麺。鼓楼周辺では職人が店頭で無駄に麺をびゃんびゃんさせている。食べてみるとこしがあって、おいしい!!

始皇帝と兵馬俑と死後の世界

西安の郊外、咸陽は秦の都であった。秦と言えば中国を統一した、始皇帝である。始皇帝は諸侯が各地を治める封建制を廃して、中央集権的な郡県制を導入した。自主独立(封建制は完全な自主独立とは違う)がいいのか、中央集権がいいのか、企業統治においても常に議論が問われるところである。僕は、どちらかに寄りすぎることなく、自主独立を重んじるものの、経営管理・数値管理は中央でしっかりやるというのがベストだと考えている。なぜなら、グローバル企業において現地人を外国人が管理し切るのは無理だからだ。あと、自主性と多様性がない組織は伸びていかない。

死後の世界を信じていた始皇帝は自分の墓を兵馬俑に守らせた。ちなみに兵馬俑が見られる場所と始皇帝陵は少し距離が離れており、始皇帝陵は見どころがない・・・。

死後の世界を信じていた始皇帝だが、現世にもかなり執着していて、不老不死を求めて部下を色々な国に派遣していた。水銀を寿命を伸ばす薬として飲んでいたら、逆に寿命を縮めてしまったという説がある。

僕は不老不死というか、死なない、または復活するということに興味がある。なので、USのアリゾナまで人体冷凍保存を行っているアルコー財団を見に行った。人体冷凍保存と将来蘇生への取組。謎のアルコー財団を参照。僕は死後の世界は信じていない。死んだらそこでぷっつりと意識が切れて終了だろう。死ぬことを恐れているわけではない、逆に死なないと人間は努力をしなくなると思われる。今日できることを急いでやる必要はない、いずれやればいいや、、、となるからだ。

僕が興味があるのは、死なないという選択肢がある中で、人間はどういう選択をするかということなのだ。・・・あなたならどうする?

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