インド③コルカタ、ムンバイ、カースト制

ブッダガヤからフライトでコルカタに移動。コルカタはインドというよりもベンガルである。言語もヒンディー語ではなく、お隣のバングラデシュと同じベンガル語が主に使われている。カルカッタ(2001年にコルカタに名称変更)は1911年のデリー遷都まで植民地インドの首都だった。イギリスの3C政策、カイロ~ケープタウン~カルカッタの一角を占めるくらいだったが、現在もデリー、ムンバイに次ぐ三番目の都市である。

市内にモイダン公園という憩いの場があり、凧揚げしていたり、クリケットしていたり、ただ座っていたり、みんな思い思いに過ごしているのだが、とにかく汚い、、、意味不明にゴミだらけ。

なんなんだこれは。まず、お片づけから始めよう!そういやこの公園でも写真を一緒に撮ろうと言われた。

ヒンドゥー教は多神教であり、地域毎に人気のある神は異なる。コルカタで人気のあるカーリーは女神なのだが、かなり荒っぽい。戦いに勝利したカーリーが踊り始めたところ、踊りが激し過ぎて大地が割れそうだったので、夫のシヴァがダンスの下敷きになって大地が破壊されるのを防いだ、、、という絵がそこかしこに飾ってある。そしてコルカタにあるカーリー寺院では毎朝ヤギの首をはねてカーリーに捧げている。

ムンバイ

インドでは映画が量産されており、必ずダンスシーンが入る。ダンスがない映画は映画じゃないらしい!ムンバイは英国統治時代はボンベイという名前だったため、ボンベイ、広義にはインドで作られる映画はハリウッドならぬボリウッドムービーと呼ばれている。ボリウッドセレブも多数存在しており、現地の新聞を読んだらオフの格好が特集されていた。

コルカタもそうなのだが、ムンバイ(ボンベイ)はイギリス植民地時代には中心となっていた場所だったので、イギリス風の建築物が多く見られる。キリスト教の教会もぼちぼちある。

ムンバイのスラムとカースト制

ムンバイにはドービーガートという場所がある。洗濯を仕事とする人が多いスラムである。

ちなみにシンガポールにドービーゴートという高級住宅地があるが、名前のもとはここである。

カースト制と一般に言われているものは、ヴァルナとジャーティに分けられる。ヴァルナとは世界史の教科書でも出て来る、バラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラの身分のこと。そしてジャーティとは世襲職業のことである。実はインド人ですら全貌を把握出来ていないほど複雑。

カースト制は廃止されているのだが、特に田舎だとまだまだ気にしている人が多い。そして現実として、男性の場合、親の職業がそのまま子供に引き継がれることが多い。洗濯している人の子供は洗濯が仕事、料理人の子供は料理人、、といった感じである。

インドでは恋愛結婚はまだまだ少なく、結婚相手を親が決めているケースが多い。その際、ジャーティが考慮されている。そして女性の場合結婚する際に持参金が必要であり、親の負担となっている。

ドービーガート内に入ることは出来なかったので、ムンバイではDharaviというスラムにいくツアーに参加した。ブラジルのファベーラとも通じるところがあり、とにかく道が狭くてごちゃごちゃしている。電線むき出しで絡まり合っているところも似ている。そして部屋がものすごく狭い。合わせて上階への階段が、階段スペースを減らすためにかなり急である。

スラムでの主な仕事として、ゴミからプラスチックを取り分けるいうものがあるのだが、このプラスチックはブリティッシュエアウェイズの廃棄したものだったり、壊れたおもちゃだったりする。

衛生面はよろしくない。特にスラム内を流れている小川が汚い。川自体が緑色で、その中に黒い油の様なものがぽつぽつと浮いている。

ただ、ブラジルのファベーラほど治安は悪くない様だ。やはりブラジルは銃の所持率が高過ぎることが問題だと思われる。

 

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